「官僚や官僚OBに、行革の監視ができると思ってんのか?」

○宇佐美委員

 さきがけ・青雲・民主の風を代表しまして質問させていただきます。

 先ほど来、諸先輩かり規制緩和について、この法案についてのみならず、あり方というものについて御議論、御質疑があったと思いますけれども、現在政府の中で行革推進本部というものがございます。簡単にそのあり方、作業部会などについて御説明をいただきたいと思います。

○八木政府委員

 お答え申し上げます。

 行政改革推進本部は、この平成六年一月二十一日に閣議決定をされたわけでございまして、政府における行政改革の実施に関する重要事項を論議して、方針を政府として取りまとめるための機関でございます。

 本部長が内閣総理大臣、副本部長が官房長官と総務庁長官、本部員が他の全閣僚ということでございますが、そのもとに作業部会が三つ置かれておるわけでございます。これが規制緩和を担当しているわけでございまして、その一つが住宅・土地作業部会、二番目に情報・通信作業部会、三番目が輸入促進・市場アクセス・流通関係の作業部会、いずれも三月に発足をいたしまして、一連の作業が間もなく一応の結論を得るわけでございます。

 さらに、四番目の部会といたしまして、地方分権部会というものを五月二十四日に発足をさせました。年内いっぱいをおおむね目途といたしまして、地方分権に関する全般的な推進方針を取りまとめることにいたしているわけでございます。

○宇佐美委員

 先日もこちらの委員会でお伺いさせていただいたのですが、行政改革、規制緩和をその本筋としてやっていきたいということで御意見を賜っているわけですけれども、その中で、情報公開というものが規制緩和にとっても必要である、そんな御答弁もいただいていますけれども、行政の情報公開の推進についての方針を教えてください。

○石田国務大臣

 情報公開の問題は、もちろん規制緩和と無縁ではございませんけれども、これは情報公開は行政改革の極めて重要な課題であると私は思っておりまして、予算委員会等におきましても、五十年に一度あるかないかの大改革である、行政改革の基本になる問題だということを申し上げておるわけでございます。

 そういう意味で、これを簡単に議論をして、さあそれでスタートというわけにはとてもとてもいかないわけでございますので、政府としては、やはり将来の情報公開法の制定を目指して専門のセクションで御審議をお願いしなければならないというふうに思っておりまして、これは行政改革委員会でお願いをしておりますが、そこで今後の御検討をしていただこう、こんな方針でおるわけでございます。

 特に、情報公開制度の検討については、プライバシーの問題であるとか、企業秘密、外交、防衛情報等というような非公開とすべき情報の範囲であるとか、あるいは訴訟手続の問題であるとか、重要な検討課題が非常に多いわけでございます。そういった意味におきまして、専門有識者による客観的な、専門的な検討というものが欠けてはならない、まさに不可決の課題でございますので、そういう形で情報公開についてはお願いを申し上げたいと思っておるところでございます。

○宇佐美委員

 先ほど八木局長の方から、行政改革推進本部というものは行政改革の重要課題を取り扱っているのだと御答弁いただき、今長官からは、情報公開については行革の最も重要な基本的な問題であるから行政改革委員会で扱うとおっしゃっているわけです。もしも本当に重要な課題であるならば、行政改革推進本部で扱うべき課題ではないかと思いますが、その御見解をお伺いしたい。

○八木政府委員

 公的規制緩和につきましては、これは実を申しますと、政府の中で行政改革推進審議会でかねてから御論議をいただいてきたところでございます。その任務が昨年の十月に一応終了をいたしたわけでございますが、累次の答申がございます。民間有識者を中心といたします各般の御意見を既にちょうだいしたということでございます。かつ、経済団体とかあるいは国際的にもさまざまな具体的な意見、要望をたくさん寄せられてきたという経過がございます。いわば論議の積み重ねが、膨大なものとして既にでき上がっていたということでございます。

 そこで、規制緩和につきましては、まさに実施段階にあるということでございます。政府における行政改革推進本部というものは、これは私どもの位置づけといたしましては、政府の実施方針を具体的に設定するための推進のための機関であるというふうに考えまして、政府の最終意思決定の直前の段階として詰めをやってきた、こういうことでございます。規制緩和の取り組みはまさに実行段階、こういうことであったわけでございます。

 したがいまして、行政改革推進本部を中心とした体制が最善であるという判断であったわけでございますが、他方、行政情報公開の制度につきましては、これはただいま大臣からも御答弁のありましたとおり、国民と行政との基本的な関係、大臣は五十年に一度の基本問題、こうおっしゃったわけでございますが、これを具体的に申しますと、国民の側に行政の情報公開に対するいかなる請求権を認めるか、まさに権利概念を創設するという大変緻密な法制的な論議を要する問題でございます。したがいまして、各分野の法制実務専門家を含めました詰めた御論議がぜひとも必要である、その結果がいわば裁判規範として持ち上がっていく、そういう課題ではなかろうかと考えているわけでございまして、かつ広範な国民各層の有識者の方々にお集まりをいただいた中で、いわば行政に対する国民一般の各層のコンセンサスとして、いかなる情報開示を求めるかということを確定していただくということがございます。

 大変綿密な御審議をいただかなければこの制度化というものができないということは、各国比較制度の検討においても明らかでございますので、ぜひともこの行政情報公開制度につきましては、民間有識者の英知をすぐつた綿密な、突っ込んだ、かつ専門的な御論議をいただきたい、こういうことを御期待申し上げたいというのが、行政改革委員会法案のお願いを申し上げている趣旨でございます。

○宇佐美委員

 今の御答弁からしますと、ちょっと私の理解が足りないのか、行革推進本部、例えばその中で専門部会というのですか、先ほど作業部会を教えていただいたのですけれども、地方分権の問題も先ほどお話のあったように、今五月二十四日から取り扱っているとおっしゃっておりますね。
 情報公開に関しても、先般の予算委員会の分科会でも私、御質問させていただいたのですけれども、地方分権や情報公開に関しても同じように重要な課題であるといって、片方が、情報公開の方は行政改革委員会、我々は監視すべき機関だ、第三者機関として設定すべきだと考えている機関ですけれども、片側の地方分権に関しては作業部会でやるということなんですが、先ほどからお話ししている、つまり行政改革の積極的な推進を図るために内閣に推進本部を設置するといっているわけですから、情報公開もまさにその中の作業部会で取り扱うべき課題だと思いますけれども、御見解を。

○八木政府委員

 地方分権の関係についてのお尋ねでございます。これにつきましては、昭和二十八年以降の地方制度調査会における累次の御答申というのがございますが、特に昭和三十年代末から近年に至るまで、さまざまな行政事務の見直しに伴う提言が多数ございます。その中で、相当未処理なものがあるということが一つの経過としてあるわけでございますが、かつ一次から三次に至る臨時行政改革推進審議会におきましても、地方分権の具体的な進め方、その事務配分の内容等につきましては、かなり突っ込んだ御議論、御答申をいただいているわけでございまして、これはやはりどう具体的に政府の中の取り組みにのせていくかという段階にあるのではなかろうかということを、私どもとしては着眼をいたしておるわけでございます。

 かたがた、国、地方に関する問題につきましては、地方制度調査会という、総理のかなりしっかりした諮問機関が既にあるわけでございまして、その重複を避けるという関係もございます。したがいまして、政府における行政改革推進本部、閣僚を中心とし、かつ地方六団体の中の知事会、市長会、町村会、ここらにお入りをいただいた、いわば施策の推進機関、立案と推進の機関という位置づけのもとに地方分権に取り組んでいく、これが地方分権の問題の現状でございまして、行政情報公開、まさにこれから本格的論議に入ろうとするこの課題とは若干いわばステージを異にするというのが私どもの率直な認識でございまして、ぜひとも行政改革委員会において本格的な綿密な、比較制度的な検討を含めた御論議をいただきたいということで法案をお願いいたしている次第でございます。

○宇佐美委員

 同じく六月七日の予算委員会の分科会の私の質問に対して、説明員からお答えいただいたわけですけれども、「行政情報公開の問題は、臨調以来の行革の重要な懸案となっておるわけでございます。」とお答えになっておるわけです。特に「臨調答申以来既に十年以上の期間がたっておるわけでございますが、特に総務庁が中心になっていろいろな研究会をつくってやってきております。」審議は、少なくとも総務庁の中ではもうやっていられるわけです。「しかし、なかなか具体的な進捗がはかどらないという状況の中で、」ということで、「いろいろな各党から、情報公開の法制化に向けて積極的に取り組むべきだという御提言も重ねていただいて」いると言っているわけです。それで、かねてからの重要な課題に本格的に取り組む必要があると考え、行革委員会で取り上げていると言っているわけですけれども、まさに先ほどから何度も申しておりますように、推進本部の中で取り扱うべきだ。というのは、総務庁の中でも議論をずっと重ねてきていると言っているわけですから、作業部会の中で取り扱うべき課題だと思うのです。

 と同時に、もう一つですけれども、行革委員会が、行革審の言うところの第三者機関が行政情報の公開について審議する理由、つまり審議を望んでいるような機関を少なくとも最終答申の中から読み取ることはできないわけですけれども、その理由と根拠を教えてください。

○八木政府委員

 行政情報公開の問題につきまして、総務庁として研究を重ねてきた経過は、期間としては長いものがございましたけれども、主としていわば比較制度的な研究を積み重ねてきたというのが正直なところであったかと存じます。

 細川内閣以降、情報公開の問題がかなり論ぜられるようになりましてから、私ども、この制度化のためには現実にいかなる問題が検討されなければならないか、ざっと洗い出しましたところ、千五百を超える論点が正直申しまして出てきたわけでございます。実務的にはこなさなければならない問題が大変多い。それらの問題はまだまだ緒についていない状況なんでございます。比較制度的な検討だけではなかなかこの問題をレールに乗せることはできないという観点から、この際、実務的な本格的な取り組みという観点からの御審議をぜひともお願いしたいということでございます。

○宇佐美委員

 情報公開がなぜ行革委員会で扱うのかというのは、まだはっきりと説明をいただいたとは思わないのですけれども、続けまして、規制緩和の観点から、先ほど長官からお話があったように行革委員会、我々は行革監視委員会と言っているわけですけれども、そのことについて、日経新聞によりますと、官房長官が六月十一日ですか浜松市内で、行革委大事について「「役人や役人あがりはやめて、純粋に民間人に監視役をやってもらう」と述べ、OBも含めて官僚を排除すべきだとの考えを明らかにした。」続きまして、それを受けてかと思いますけれども、六月十四日読売の夕刊によりますと、「長官が方針」ということで、十四日の記者会見におきまして「行政改革を監視するための第三者機関の委員の人選について、官僚や官僚OBは対象に含めない方針であることを明らかにした。」とおっしゃっていますけれども、これについて、まだ新聞紙上でしか拝見しておりませんので、長官の方針を教えてください。

○石田国務大臣

 行政改革委員会の問題について、その任務が非常に狭いのではないかというような御議論も一つあるようでございますが、私どもはそう考えていないわけで、行政改革全般についてのいろいろな御議論をいただく、当然その中に規制緩和も入っております。

 同時にまた、今、八木局長からも御答弁申し上げましたように、今までの地方分権であるとか規制緩和の問題については、いろいろな御意見があるわけでございまして、例えば専門部会での御議論を私どもも参加して聞いておるわけでございますが、そこには、今まであった議論というのは全部その専門部会に提供されておりまして、その中でさらに御議論を詰めていただいている、そして実行可能なものをさらに詰めていくというような形になっておるわけでございます。

 それに比較しまして、情報公開制度の問題については、各党でいろいろな御議論があることは私どもも承知をいたしておりますけれども、今いろいろな項目をお示ししたように、プライバシーの問題であるとか、あるいは行政の情報の中で機密を保持しなければならない問題であるとか、そういう個別の問題について、いわゆる詳しい御議論というものはなかったわけでございますので、まあ全くなかったというわけではありませんが、それらがすべて網羅された議論になっているとは私どもは受けとめておりません。そういった意味で、これから専門知識を有している方々にお集まりをいただいて、そのような形で本格的な議論を基本的な立場から進めていただくために、この行政改革委員会で扱おうといたしておるわけでございます。

 また、行政改革委員会の一つの任務としましては、行政改革は本来総理大臣が中心になって、みずから行政改革を進めていくべき問題ではございますが、それが独善的に、行政側の独善的な立場になってしまってはならないわけでございますので、この行政改革委員会におきましては、民間の方々が軸になって、そしてそれをフォローアップしていただくといいますか、さまざまな検討、研究をしていただいて、その成果を総理大臣もしくは総理大臣を通じて各省庁の長に改善方を要請していくべき役割がある。

 いわば総理を中心とした行政改革、それから民間の方々のそういった行政に対する御意見というものがマッチして成果を上げていくべき仕組み、こういうふうになっておるわけでございますから、先ほど新聞をお読みになりましたけれども、そのような形でやはり民間の方々で、官僚、OBは含めない方針でいくのが一番いいのではないか。ただし、選抜に当たりましては、やはりこれは総理の選任事項でございますので、総理の方でいろいろお考えをいただくべきことである、このように思っております。

○宇佐美委員

 では長官、今のところ総理に対して、そういうようなアドバイスというかサジェスチョンをするお考えはお持ちですか。

○石田国務大臣

 委員会等でもこの話は出ているわけでございますから、総理は御承知のことであろうというふうに思います。しかし、まだ法案が国会の方に提出をされた状況にございますので、まだこの法案が最終的に決着をついていませんので、総理の方でまだそういったメンバーについては御指名がないという状況にございます。

○宇佐美委員

 先ほどから伺っていますと、行政の情報公開、非常に重要な問題であるという点について、だれもが賛成する点だと思います。

 しかしながら、この第三者機関、行革審の言うところの第三者機関に関していえば、あくまで「行政改革に関する言わばオンブズマン的な役割を持つ権威ある第三者機関」ということで行革審の最終答申では言っているわけですから、情報公開の審議については、もしもそんな大事な重要な問題であるとするならば、別の審議会もしくは委員会などを設けて、さらには、内閣のもと推進本部の中でしっかりと議論すべきであると考えております。

 質疑時間が終わりましたので、これにて終わります。