「特殊法人も情報公開せよ」
○宇佐美委員
新党さきがけの宇佐美登です。
本日は、両参考人にお忙しいところ当委員会にお越しいただきまして、どうもありがとうございます。この一年余り御熱心な議論をされたこと、客観的に見ましても、またその内部の事情を知る者としても、本当に大変な御苦労をいただいたかと思っております。
さて、質問者も私で四人目でありますから重なる部分もあるのですが、確認もさせていただきたいことがございます。
というのは、今民事訴訟法の問題、先ほど新進党の委員からも御質問ありましたけれども、我々さきがけの党の中での部会でございますが、法務省は、行政改革委員会、今情報公開の審議をされているけれども、そこに対してこれは内容について何か御議論とか報告、説明はされたかという旨を私が質問させていただきました。その際には、既に内容については御説明をしているということを二月の終わりに法務省は我々の党の正式な勉強会で説明しているわけでございますけれども、先ほどのお答えによりますと全くその点についてなかったというふうにお聞きしましたが、再確認をさせていただきたいと思います。
○塩野参考人
説明ということの意味でございますが、改革委員会の情報公開部会及び小委員会に法務省の方が出てきて説明をされたということはございません。
それから、小委員会の中で、民訴法でこういう議論があるということを部会、小委員会のメンバーからそういった話題として出たことは事実でございます。しかし、それは法務省からの説明があったということにはならないのではないかというふうに私は思っております。
○宇佐美委員
どうもありがとうございます。非常に重要なところを明確にお答えいただきまして、どうもありがとうございます。
場を変えて、法務省に対して徹底的にその点について問題を指摘すると同時に、うそ偽りのあった中での我々に対する説明でありますから、当然内容についても改正を迫っていきたいと思っております。昨日から法務委員会も開かれておりますけれども、その点も含めて法務委員会の方で議論をさせていただきたいと思います。
さて、本題であります情報公開法に関連の質問をさせていただきたいと思います。
まず、余り議論されていないのかなというふうにも思いますし、また、議論はされた上でこういう結果が出てきた、中間報告がされたのかもしれないのですけれども、時限情報開示という考え方があるかと思います。防衛問題を含め、アメリカにおいてもある一定期間を過ぎた後に基本的に公開するというものでございます。
例えば、我々衆議院におきましても帝国憲法下における秘密会の会議録の公開、また参議院におかれましては貴族院での会議録の開示というものを昨年の四月から順次させていただいているわけでございますけれども、これも五十年余りたったということもあって開示が非常にやりやすかったという面もあります。
情報について、警察等、防衛、外交、安保についてある一定の不開示というような規定があるわけでございますけれども、どの情報に関しても基本的に三十年で開示する、そして、三十年の後にまた議論をして一部非開示の部分も出てくるかもしれません。時の流れが早い中で、それでも、例えば日米安保の議論を考えましても、三十年という期間はあっという間に過ぎておりますからその後にまた延長ということもあり得ますけれども、基本的にすべての情報に関して三十年後には開示するといったような時限情報開示の考え方について委員会、小委員会の方では御議論あったのか、また、その点について塩野参考人の方からの考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○塩野参考人
時限開示の考え方は私ども議論をいたしました。議論をした末に、時限開示というのは、私はまだ多少こだわっているのですけれども、部会全体としては意味がないということになりました。
なぜ意味がないかと申しますと、一つは、時限開示三十年といたしますとその間あけないでいいということになる。あけてもいいものがあけなくてもいいという、それはいかがなものであろうかという議論でございます。それから、時限開示で三十年が来ましたらば、どういう事情があっても、外国がどうあれ国内の治安がどうあれすべて開示をする、あるいはプライバシーの問題も含めてすべて開示をするということであれば、それはそれとして一つの考え方でございますけれども、それに徹し切れるかどうかという問題があるということで、私は多少こだわっているのですが、部会としてはもう一切お取り上げがないということでございます。
○宇佐美委員
ぜひ部会長代理におかれましては、引き続きこだわっていただきたいと思います。
そうでなければ、やはり行政が、一度不開示というものが行政裁判まで行ったとして、不開示が決定したとしましたら、もうこれは後生全然出てこないのかということになりますと、行政の仕事の面におきまして非常に緊迫感が薄れると思いますので、この面からしましてもぜひ時限情報開示、時限開示というものの徹底をしていただきたい、議論を何度でもしていただきたいと思っております。
続きまして、当部会というのですか、皆様の属されている部会の議事録の公開というのが今残念ながらされておりません。要旨についての御説明等あるわけですけれども、情報公開を議論するその部会が、だれが発言したというのは触れなくても結構かと思います。せめて議事録の公開というものがされていかなければ、この一年間余り、もしくは先ほど堀部参考人から御説明あったように、もう二十数年余り議論されていたにもかかわらずいまいち盛り上がりが足りてなかったというのも、今どういう議論がされているのかということがわかってないからというのも一因だと思います。
ぜひ部会の方におかれましては、徹底的に議事録の公開、そしてさらに国民世論を盛り上げていくその御努力をしていただきたいと思います。その点についていかがでしょうか。
○塩野参考人
委員長、先ほどの時限開示のところで一言つけ加えてよろしゅうございますでしょうか。
○大木委員長
はい、どうぞ。
○塩野参考人
こだわっていると申しましたのは、そういうルートも、方法もあるのじゃないかと思うということでございますが、ただ、今の私の心境を申しますと、むしろ常時開示の気構えでいてくれ、二十年たちますと、やりますとそこは安心するわけですね。そうではなくて、部会の皆様の御意見は常時開示のつもりでいろというむしろ厳しいお考えで、時限開示を入れますと、むしろその間、逆に安心させるという効果の方が大きいという判断のもとに動いておられるということを一言つけ加えさせていただきます。
それから、部会議事録の点でございますけれども、部会の議事概要はお手元にしょっちゅう届いているかと思います。私、あれをずっと見ておりますけれども、大体あれを追っていただきますと、どういう議論が行われているかということは、私はかなり的確にうかがえるのではないかというふうに思います。もちろん部会の議事録をどうするかという点については、今後部会としても議論をするということになるかと思いますので、きょうの御発言の趣旨は部会に持ち帰って伝えるようにしたいと思います。
○宇佐美委員
私は、十五分しかございませんので、次から次へと展開をさせていただきます。申しわけございません。
先ほど文書の管理の話も出てまいりました。文書管理法の制定も、時に必要ではないかという御議論があったかと思います。同じ趣旨からなんですけれども、やはり私は電子情報化というものが必要だと思っております。文書による情報開示というものももちろんその一つの方法としては考えられるんですけれども、現在のようにパソコン通信やインターネットが非常に活発に使われている中で、基本的には、今霞が関WANという霞が関のネットワークをつくろうとしているわけですけれども、そこの中で、プロテクトのかかっていない情報に関しては自由にアクセスできる、これが本来の情報公開の一つの姿だと私は思っております。
もちろん、今ハッカーを初めとして、我々さきがけの属しているコアラというインターネットのプロバイダーも壊されて、我々のホームページも、政治的な妨害かどうかは別にしても、壊されたという非常にエキセントリックな問題が起きたわけですけれども、それでも私は、情報が常にネットワークからアクセスできる、そのような状態をつくるべきだというのが一つの考え方であります。
それと同時に、やはり郵便やファクスによる請求、そして郵便やファクスによる開示というものの可能性もぜひ検討をしていただきたいと思います。
この二点について御意見をお願いいたします。
○堀部参考人
ただいま御質問のありました点につきましては、第二十五の「総合的な情報公開の推進」ということで、政府がこうした「総合的な情報公開の推進に努めるものとすること。」という規定を設けることにいたしました。これによりまして、先生御指摘のような点はかなり実現できるのではないかと思います。
それ以外の、特に不開示情報が入っているものなどにつきましては、一つのフロッピーの中で、どれを開示できるかできないかというこの仕分けなどが実際問題とすると大変難しいところでありまして、このあたりは今後とも検討しなければならないところだろうと思います。
アメリカにおきましても、フロッピーあるいは電子情報で公開していますのは、むしろ不開示情報に当たらない、既に公開できるものを対象にしておりますので、やはり不開示情報に当たるか当たらないかというところにつきましては、このあたりは今後の検討課題になろうかと思います。
いずれにしましても、第二十五を設けました趣旨は、先生御指摘のようなことを考えているところであります。
○宇佐美委員
情報の請求について郵便やファクスということもお尋ねさせていただいたんですが、ぜひそういう方向で検討をしていただきたいと思います。
電子情報化というのがごく当たり前にあったときには、例えば千枚以上の情報の開示に対して非常に枠を決めるというような考え方があるわけですけれども、コンピューター上、ネットワーク上から引く場合には、当然、手数料は引く側にかかってくるわけでございますから、そういった意味で非常に安いコストでできるかと思います。
もちろん、それの裏側にはリスクもついてくるわけですけれども、その点について、世界で一番セキュリティーの高いネットワークをつくる、それぐらいのことを私は日本がやっていかなければいけないんだというふうに考えておりますので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
ただ、現実には例えばインターネット、総理の、官邸のホームページを開かれているんですけれども、官報、これは大蔵省の印刷局がやっているんですけれども、大蔵省印刷局の抵抗でついこの間までは一枚目だけ、表だけ、これもテキストで入ってなくて画像処理をしているだけですから、文字として入っているわけではないんですね。中身についてもそうでして、これは官報という非常に当たり前に開示されているべきものがホームページにも載れない、各省庁の抵抗がそこでも出てきている顕著な例でありますから、私は、ぜひその点も含めて、情報公開の徹底とサービスの向上というものも委員会の方で御議論をいただきたいと思います。
特殊法人の話、先ほど山元委員からも御質問がありましたけれども、ちょっとびっくりしたのは、実は塩野参考人が百余りあると言われましたけれども、特殊法人は九十二しかございません。まだ本当に議論がされていないのかな、明確な数字も情報としてお持ちではないのかなというふうに考えたわけですけれども、特殊法人については、この数年本当に大きな議論をされているわけでございますから、特殊法人のそのグルーピングの話も理解はできますけれども、なぜ特殊法人なのかということを考えたときに、行政の代行をするというのが基本的な仕事であります。
もちろん株式公開をしたりということで場合が違うこともわかりますけれども、基本的に商法による情報公開がなされていない特殊法人は、すべてこの行政の情報公開法に関しての中で含むべきだというふうに考えておりますので、その点についてもこれから御検討を、御議論をしていただきたいと思います。
最後に、もうあと時間がないんであれですけれども、不開示情報の幅についてもまだまだたくさんの御議論をこれからしていただきたいんですけれども、例えば国民の混乱を招くおそれといった表現、先ほどお話もあったようにおそれということがありますが、著しく不利益を与える情報とか、ぜひそういうような形で非常に限定をした形で決めていただきたいと思っております。
そして同時に、これからこの不服の審査会をつくる際には、明確に、官僚OBもしくは官僚がこの委員にならないということを最終報告のときには盛り込んでいただきたいと思います。どんなに優秀な試験を受ける者、受験者であっても試験監督にはなれません。試験監督になるべき不服審査委員を受験生から何人か選んでくるなんということはあり得ませんので、そういうところをぜひ最終報告には明確に盛り込んでいただきたいと思います。
そして、やはり官僚が故意に情報を隠ぺいしたことがあると思います。今回の厚生省、HIVのことに関しましても、私はやはり故意に隠していたというふうに思っております。指示をしてから三日後に出てくるような情報が十数年間ないというのはだれかが故意に隠していたんだと思います。故意に情報を隠ぺいしていたものに対して罰則規定も設ける必要があると思います。この罰則規定について、最後にどのような御見解をお持ちか、お聞きしたいと思います。
○塩野参考人
委員長、また先ほどのちょっと補足でよろしゅうございますか。
ただいま特殊法人の数について御指摘ありまして、大変申しわけございませんでした。
ただ、私はきょうこれを持ってきております。持ってきた上で、ただこれは年の関係で、私数字に弱いものですから百余りということで申しました。そういう言葉じりをとらえていかにも特殊法人についての研究がおろそかであるというふうな御指摘は、まことに不穏当なことだと思います。もし特殊法人の研究がおろそかであるということならば、私の論文を読んでからおっしゃってください。私の論文は鈴木竹雄先生の古希記念論文集に書いてございます。また私の教科書にも書いてございます。また、芦部先生の古希記念には「指定法人に関する一考察」というものも書いてございます。それをお読みいただければ、特殊法人が行政の代行機関であると言えるかどうか、そこを問題にしているわけでございまして、そこを問題にしないでおいて、特殊法人も一律に情報公開法を適用するというのはおかしいのではないか。
この情報公開法というのは、日本の運命を定める一つの重要な法案でございますので、ぜひ十分に議論をいただきたいということでございます。その意味で、私本当に年寄りの関係、年のせいにはいたしたくございませんけれども、数字を間違えましたこと、これは訂正を申し上げたいと存じます。
それから、今の罰則の点でございますが、実はこの点まだ十分な議論は重ねておりません。審査会の委員についての秘密の問題についての罰則規定は、要綱の方にも掲げさせていただいたというふうに考えておりますけれども、その他の点については、御指摘があったことを十分に踏まえまして部会に報告をしたいというふうに思っております。
以上でございます。
○宇佐美委員
済みません。私の発言の趣旨はそういう意味ではなくて、感情を害されたら申しわけございません。特殊法人についてもぜひ御議論をしていただきたいという願いを込めての発言でございましたので、もしも感情を害されたらお許しいただきたいと思います。
ぜひとも、これからも熱心な御議論、また三党合意におきましては、与党からのお願いということも含めて、平成八年中のできる限り早い時期に御結論を出していただきたいというようなお願いもさせていただいております。内容をじっくりとかつ早くということで、ある意味で相反するところもありますけれども、これまで以上の御努力をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。