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参院内閣委員会でのうさみ 登の国会答弁
2004/11/30・12/1

 

「犯罪被害者等基本法」「発達障害者支援法」成立に向け、
参議院内閣委員会で答弁

【答弁全文】

▼犯罪被害者等基本法案

法案の対象者を「犯罪『等』により害を被った者、及び・・・」としたことについて

○岡崎トミ子君 
・・・ また、引き続き提案者の方にお伺いしたいと思いますが、犯罪被害者等は犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族であるというふうに定義されておりますけれども、犯罪ではなく犯罪等としたその趣旨は何でしょうか。

○衆議院議員(宇佐美登君)
この犯罪等の「等」とは、犯罪に準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為を言っているわけで、具体的には、例えばストーカー行為には当たらないけれども警告の対象になるような行為など、また配偶者に対するいわゆるドメスティック・バイオレンスの暴力に準ずるような心身に有害な影響を及ぼすような言動、また、子供たち、児童の心身に正常な発達を妨げるような著しい減食というか食事を与えないといったような、こういった行為がこれに該当するわけでございます。

これらの行為により害を被った人たち、方々は犯罪被害を受ける可能性が、おそれが高く、保護すべく必要性、緊急性が極めて高いという場合もあるわけでございまして、今回この犯罪等ということによって、これらの方々に支援の必要性があり、犯罪により被害を受けた方と同様に解されるということでございます。同時に、これらの方を本法案による施策の対象としたことにより、これに対応するために必要な体制の整備等の責務も生じてくるということで理解をしています。

○岡崎トミ子君
そうしますと、今のストーカー被害者等を含むということで、その対象が犯罪と認定されなくてもその対象となるというふうに広がったというふうに思うんで、大変重要だと思っておりますが、このストーカーの被害者の支援の場合、これを入れたことによって新たな責務が生じるだろうと思いますが、今、少し提案者も触れておりましたが、この研究とか研修とかあるいは人員増とか体制のチェック、改善、それから運用の強化ですね、これはなされるでしょうか、確認をしておきたいと思います。

○衆議院議員(宇佐美登君)
先ほども正に答弁したとおりでございますけれども、必要な支援体制というものの整備等の責務が生じてくる、当然政府、地方公共団体含めてこれらの体制をやっていくというふうでございます。


連携協力

○岡崎トミ子君 
次に、連携協力ということについて伺いたいと思いますが、国、地方公共団体、日本司法支援センター、そのほかの関係機関、犯罪被害者等の援助を行う民間団体、そのほかの関係する者は、犯罪被害者等のための施策が円滑に実施されるように相互に連携を図りながら協力しなければならない、連携協力についてこのように触れてございますけれども、現状のどのような問題点を踏まえた規定でしょうか。

○衆議院議員(宇佐美登君) 
正にこの法案の作る原因にもなっている、一つになっているわけでございますけれども、犯罪被害者等の支援体制というのが、これまで政府の中の縦割りもありましたし、地方公共団体の対応などなど縦割り行政のいわゆる弊害というものが出てきていたことも現実であります。同時に、近年、一定程度の前進も見られてきていたわけでございますけれども、犯罪被害者等の皆さんが望んでいるような継ぎ目のない支援体制をこれで行っていきたいということでございます。

犯罪被害者等がその受けた被害を回復し、又は軽減し、再び平穏な生活を営むことができるようにするためには、先ほど申し上げたようないわゆる縦割りの弊害など、国、地方公共団体、犯罪被害者等に対する援助を行う民間団体、医療関係者など様々な立場の皆さんが相互に連携を図っていく、そのための支援を行っていくことが重要だと考えております。


これまでの個別の法律との関係

○近藤正道君 
第二章で犯罪被害者のための施策、これが十一条から二十三条までかなりきめ細かく盛り込まれております。評価をさせていただきますが、こういう犯罪被害者のための施策というのは、ある意味では、女性に対する暴力、あるいは性犯罪、DV、そして虐待等児童に対する犯罪等でかなり先行的に行われていると、こういうふうに考えております。

そこでお尋ねをいたしますが、この犯罪、今回の基本法と、この女性あるいは児童に対する被害者救済に関する規定というのは基本的にどういう関係になるのか、これが一点。

で、もう一つは、この基本法の制定によって、今の、先ほど来議論がいろいろありましたけれども、女性に対する暴力あるいはDVあるいは児童虐待等々の、女性や児童に対する犯罪被害者救済というのが更に促進されるのかどうか、皆さんのお考えをお尋ねしたいと思っております。

○衆議院議員(宇佐美登君) 
近藤議員は弁護士でもあられますので、この分野についてもお詳しいと思っておりますので、簡潔にお答えしますけれども、今回、施策の対象を犯罪等により被害を被った方としておりますので、この中にはいわゆるDV防止法や児童虐待法の被害者等も含んでいるということでございます。

今回の、これまでに先行的に行われている個別の法律の対象となる被害者も先ほど申し上げたように包括しているわけでございまして、一般的な犯罪被害者等についての施策も今回規定をすることによって、つまり包括的に含んでいるということが第一点。

二点目の質問でございますけれども、今回の基本法が制定されることによって、それらの被害者、潜行的な女性被害者、DVによる被害者、児童虐待、児童犯罪の被害者に対しての施策についても、なお一層、役所言葉でありますけれども、なお一層促進されるものと我々提案者としても考えています。

○近藤正道君 

是非お願いをしたいと思います。
近く人身取引を規制する処罰の規定も行われますんで、そういう立法作業の中でも、この基本法の趣旨、理念がきちっと生かされるように要望しておきたいというふうに思っております。



▼発達障害者支援法案

法案の必要性について

○岡崎トミ子君 
続いて、民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。

これまで制度の谷間にあった子供たちあるいは保護者、こうした人たちに対して行き届いた配慮がなされるようになる、そのことを強く望みます。そして、わがままだと決め付けられてしまったために適切な対応を受けることができなかったというような状況が続いてまいりました。育児が間違っているからだと言われて、決め付けられた保護者の皆さんたちに対しても理解と支援の輪が広がっていくということを私は強く希望しております。

しかし、今も指摘されましたように、様々な心配される点が指摘されておりまして、特に運用には最大限の注意を払っていかなければならないと思います。殊に、今教師としての経験から神本先生がおっしゃっておりましたけれども、障害があるという理由でその子供たちだけに特別支援を行うという、そういうことになりますと、かえって学級の中で、あるいは学校全体の支援のバランスをなくしてしまう、崩してしまうというようなことを本の中でも示しているものがございました。

同じように教師にかかわりを持ちたいという子供たちが一杯いるわけですから、教師がその子供たちだけにかかわるということに、対応の違いに不公平感を持つという子供も出てくると。そのときに、子供たち自身と、それから支援を必要としている子供たち、それから学校全体の在り方というのは、これはもう車の両輪だと、そうすると、子供たちが見違えるように生き生きとなったのだというような、今文科省がおっしゃったモデルケースでやっているところなんでしょうか、先生たちが一杯悩んで頑張っておられる結果としてそのようなことに書かれてあるものがございました。

そこで、提案者に確認をしておきたいと思いますけれども、児童の権利条約の精神に立って、児童の権利の最善の利益を図らなければならないというこの精神ですね、それは子供たち自身にとっての最善であるんだということについて、まずこの必要性についてお伺いしておきたいと思います。

○衆議院議員(宇佐美登君) 
岡崎委員からの御質問にお答えをさしていただきたいと思います。

 児童の権利条約、いわゆる子どもの権利条約に関してですけれども、私も、九三年、議員になったときに最初にこの議論、児童にするのか子どもにするのかで大分もめた大切な条約でありますのでよく内容も把握さしていただいておりますが、いわゆる子どもの権利条約の第三条第一項で、子どもの最善の利益の第一義的な考慮というものがうたわれているわけでございますから、今回のこの法律においても、運用に当たって、発達障害児、発達障害者本人の意見を十分に尊重して、本人の利益に最もかなう支援が行われるべきものであると考えておりますし、本法案の発達障害者は、発達障害児を含むものであると、第二条第二項に書いてあるとおりでございますので、発達障害児の支援に当たっては本人の意思表示が当然尊重されるべきだと考えております。

○岡崎トミ子君 
続いて定義でありますけれども、この発達支援は、発達障害者に対して、その心理機能の適正な発達を支援して、円滑な社会生活を促進するために行う発達障害の特性に対応した医療的、福祉的、教育的援助を行うと、このようになっているんですけれども、どのような支援が適切な支援であるのか、個々のケースで柔軟に判断される必要があると思いますが、いかがでしょうか。どのような援助をどのような仕方で行うのかということの判断については、今おっしゃってくださいましたけれども、本人そして保護者、そうした意思を最優先すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○衆議院議員(宇佐美登君) 
岡崎議員の御指摘のとおりでありまして、まず、最後の、後の方の質問からお答えさしていただければ、本法の第三条第三項に、正に発達支援の内容及び方法についての判断に際しては、発達障害者本人及びその保護者の意思ができる限り尊重されなければならないと明示をされているところであります。

 同時に、発達支援が行われるに当たって、発達障害者の乳幼児期から成人期までの各ライフステージ、それぞれの時期において生活全般にわたる支援が不可欠であり、その支援については、発達障害を持つ方々のそれぞれの障害の特性に応じて、その一人一人の本当に特徴、特性、そういったものに合わせて行われることが重要であると考えています。

○岡崎トミ子君 
本人が訓練して変わるというようなことが強制されない、周りが、社会全体が、自分たちが変わっていってきちんと支援していく、適切な情報を提供して、適切なアドバイスを受けて、そして周り自身が、やはりその本人自身の希望が達成されるような、そういうような環境を作っていかなきゃいけないというふうに思います。


自閉症・発達障害支援センターの整備について

○岡崎トミ子君 
次に、提案者に発達障害者支援センターについて伺いたいと思いますが、これを新たな天下り先にしないということは十分押さえていただきたいと思います。

 この機能を果たすものとして私は期待をしていきたいとは思うんですけれども、これ年間二千五百万円の低予算ですよね。そして、設置箇所も不十分だと言われている中です。ですから、今後専門性の高い機関として役割を果たせるようにしていく必要があると思いますけれども、多様な発達障害児、発達障害者、そして保護者、本人の気持ち、ニーズに適応した運営がこの中では必要だというふうに思います。つまり、センターの独走にならないということは大事だと思っておりますが、いかがでしょうか。

○衆議院議員(宇佐美登君) 
平成十四年度からこの自閉症・発達障害支援センターの整備が進んでいるわけでございますけれども、現在十八都道府県十九か所、福岡県だけ今二か所あるんですけれども、この現状を考えると、できる限り早期に四十七都道府県すべて、残り、ですから二十九の県があるわけでございますけれども、まずそういったところに配置していくことが重要であると思いますし、二千五百万円の予算については、参議院、衆議院、党派をすべて超えて、政府に対してこれを働き掛けていくしかないわけですので、是非一緒にやっていきたいですし、提案者としては望むところでございます。

 また、自閉症・発達障害支援センターについては、相談支援、療育支援、就労支援を担当している職員が配置されていますが、今後は、委員御指摘のように、職員の専門性が確保されるような研修などにより、その質の向上を図っていくべきだと考えています。

 最後に、独走にならないようにというのは正にそのとおりであります。今後も発達障害者支援センターが発達障害児や保護者等のニーズにきっちりと対応していく、即した形で支援を行っていくよう、政府に対して、これもまた提案者ばかりではなく、皆様方と一緒になって働き掛けていきたいと思っております。

 最後に、天下りの問題を御指摘されていましたけれども、ここは本当に大変重要なところでございまして、専門性は有するけれども、といって簡単に天下りを認めていくべきものではございませんので、こういった行革の観点も必要でありますけれども、同時にしっかりとした、委員御指摘の親御さんたち、そして御本人たちのニーズに即したセンターの運営というものを働き掛けていきたいと思っています。

○岡崎トミ子君 
多様な生き方を助けるもの、そして権利擁護のために先頭に立って闘ってくれるところ、それが私は発達障害者支援センターでなければならないと思っておりますので、その点よろしくお願いしたいと思います。